『BLAZBLUE ALTERNATIVE DARKWAR』をレビュー!
格闘ゲームとして名高い「BLAZBLUE(ブレイブルー)」がスマホ向けゲームとして登場!その名も『BLAZBLUE ALTERNATIVE DARKWAR(ブレイブルー オルタナティブ ダークウォー)』が2月16日(火)配信予定。
本作は一人のキャラを直接操作するのではなく、戦闘コマンドからアクションを選び抜き、複数の仲間と共に戦う、従来のジャンルとは一風変わったRPGです。
中でもスタイリッシュなアクションシーンは見所で、キャラクターの魅力が存分に引き立っています。 また、ゲーム内の戦略的要素やストーリーの展開も深く、原作未経験でも楽しめる作品に。
今回は先行レビューの機会がありましたので、本作の特徴的な要素をピックアップしてお伝えしていきます。
※レビュー中のスクリーンショットは開発中の画面です。
薄暗い世界観に光るバトルと物語
スマホ向けRPGとしての内容やゲームシステムが気になるところかと思いますが、まずはあらすじを軽くご紹介。
気を失っていた主人公。そんな主人公の護衛をするというシエルに起こされるも、周囲には黒い姿の獣たちが…。直後に出会った学園の先輩であるカズマと共に戦闘を凌ぎ、ひとまず3人で島をさまよい、情報を探し回ります。
原作のようなダークな雰囲気がストーリーを覆いつつも、戦闘シーンでは白熱したBGMや、立ちはだかる敵との鮮烈なぶつかり合いがムードを盛り上げてくれます!
また、ゲーム開始から広がる謎がストーリーを追うごとに、ほんの少しずつ解き明かされていくような展開にも好奇心をそそられます。
主人公を含むキャラクター同士の掛け合いは、自分もその場に紛れ込んでいるかのようで、疎外感を全く感じさせません。
物語としての完成度も高く、戦闘だけでなくストーリーを楽しむノベルゲームとしても満喫できました。
スタイリッシュなコマンドバトル
本作は、ターン毎に複数の戦闘コマンド(以下、コマンド)から4つを選び抜き、バトルを進めていきます。
なお、1つ選ぶと新たなコマンドが追加されるため、実際は画像のコマンド4つをそのまま選ぶというわけではありません。
コマンド選択に制限時間はなく、反射的な操作が必要な格闘ゲームとは打って変わって、じっくりと考えながらのプレイが可能。戦略的なバトルを楽しめます。
チェインを組んでバトルを有利に
筆者がコマンドを選ぶときにまず意識付けられたのは、チェインシステム。
コマンドにはそれぞれREVOLVER・DRIVE・SPECIALと種類分けされており、REVOLVER<DRIVE<SPECIAL、の順で強いコマンドになります。
そして、直前に選んだコマンドと同じか、次に強いコマンドを選択するとチェインが発動!
チェインをすべて繋げると、エクストラアタックで大ダメージを与えることができます。
つまり、いかにチェインが繋がるようコマンドを選べるかが勝負の鍵。
筆者はパッと見て、難しそう…と感じましたが、いざやってみるとバトルが終わる頃には理解できました。
チェインが繋がるコマンドは画像のように、CHAINと強調して表示されます。
そのため、「戦略要素の強いゲームは未経験」といった方でも楽しめる、直感的で分かりやすいシステムデザインなのもうれしいポイント。
キレのあるアクションが見ごたえアリ!
チェインシステムとは別に魅力的なのが、キャラクターのアクションシーン。
「BLAZBLUE(ブレイブルー)」の味とも言える動きの滑らかさが見事に再現されていて、攻撃シーンやスキル使用時の一つ一つに魅入ってしまいます。
▲左はディストーションドライブ、右はアストラルヒート発動時のモーション。
中でも必殺技に位置するディストーションドライブや、アストラルヒートのモーションがまさに大迫力!
これらはHEATゲージを消費することで発動できますが、HEATゲージは攻撃によって地道に溜めていくものなので無駄遣いはできません。
必殺技はもちろん、ボス戦などのここぞという場面で使うべき。しかし、あのスタイリッシュな演出をもう一度見たい…、ゲージが溜まり次第、すぐ使ってしまいたくなる気持ちを抑える己とのバトルも始まります。
総じて、カードバトルのような頭脳ゲーム的なプレイ感でありつつ、まるでキャラクターを自分で操作しているかのような、スタイリッシュなムービング。
従来の格闘ゲームとは大きく異なりながらも、「BLAZBLUE(ブレイブルー)」の良さをまるごと取り入れた新感覚コマンドバトルを楽しむことができました。
カスタマイズ性に富んだ編成システム
バトルの他に筆者が注目したのは編成システム。パーティ編成はバトルの下準備としてスルーしがちですが、戦闘シーンと同じくらい楽しめる要素だと感じました。
タクティカルな要素も強い本作は、バトルが始まる前、つまり編成時点で戦闘に適した条件を構築する楽しさがあります。「戦略的なゲームがしたい!」という方はここからが本番。
まず編成人数は最大4人。使いたいキャラクターを、前衛3枠・後衛3枠分のエリアに配置するところから始まります。
立ち位置とポジション特性がミソ
キャラクターにはそれぞれ、得意ポジションとなる前衛・後衛・オールラウンドのどれかが割り振られており、得意ポジションに配置すると、戦闘が有利になるポジション特性が発動!
つまり、うまいこと配置を組み替えて、できる限りキャラクターごとの特性条件を満たしてあげることが編成段階でのミッションです。
キャラクターによっては単純な前衛・後衛だけでなく、「前方に味方がいるとき」「両隣に味方がいるとき」といった発動条件もあるため、ときにはかなり頭を悩ませるハメに。でも、そこがまたいいんです。
戦闘シーンはスタイリッシュで爽快感がありつつも、こういった頭脳プレイを求められるシーンとの緩急がメリハリをうみ、結果的にどちらも際立つ良作として楽しむことができました。
その中でもキャラ編成は、チェインシステムからも感じられたちょっとしたパズルゲームのような複雑さと、うまく編成でたときの達成感や感動を味わえます。
そのほか、キャラクターに1つ装備できる魔道書や、COSTによる編成制限、コマンド割合、属性相性などなど、編成だけで工夫できる要素は盛り沢山!
なお、発動特性などはパーティ情報から一目で確認できるため、編成自体は組みやすく遊びやすい仕様となっています。
また、始めたばかりで難しいなと感じたときは、自動編成でパパっと組んだり、とりあえず戦闘力が高くなるように配置すればOK。サクッとプレイしたいときに使える便利なシステムが整っているのもうれしいですね。
戦略性が楽しいシリーズ正統続編
編成やバトルシステムなど、自分でカスタマイズできる幅が広く、気づかぬうちに戦略を練ってしまうような要素で満載の本作。とてもやり込みがいのあるゲームだと感じました。
そのほか、キャラクターがヌルヌル動くアクションシーンや、続きが気になってしまうストーリー展開など、雰囲気でも楽しめる部分が散りばめられており、頭を使っても気軽にプレイしても楽しめる高品質なゲーム、という感想です。
また、システム周りだけでなく、所々にキャラクターの魅力を引き出す工夫がなされているのもポイント。
バトルやストーリーからはキャラの個性が前面に押し出されていて、従来の「BLAZBLUE(ブレイブルー)」を楽しんでいた方はもちろん、原作をプレイしたことがなくとも問題なく楽しめる作品となっています。
まさに万人受け、といっても過言ではない『BLAZBLUE ALTERNATIVE DARKWAR(ブレイブルー オルタナティブ ダークウォー)』の正式リリースはもうまもなく。筆者も心待ちにしています。