「アマデウス・モーツァルト」へのインタビュー
「モンストグランプリ2016 闘会議CUP」。2015年12月6日の中部予選から始まった予選大会もいよいよ大詰めとなっており、2016年1月16日、17日の関東予選の結果をもって、決勝大会へ駒を進めるチームが全て出そろいます。
本大会は「モンスターストライク」ではなく、タイムアタックを競う対戦専用アプリ「モンストスタジアム」を使用した、4対4のチーム戦で行われるのですが、従来の大会とは大きく異なる点が2つ。
1)賞金総額5,000万円という、スマホゲームの大会としては異例の金額がかかった大会である。
2)「モンスターストライク(モンストスタジアム)」をe-Sportsと位置づけて大会を行っている。
大会の主催は一般社団法人e-sports促進機構によるものであり(モンストグランプリ2015は株式会社ミクシィによる主催)、単に「モンスターストライク」のNo.1チームの決定という目的以外にも、e-Sportsというジャンルの一般層への普及を狙った感があることは予想に難くありません。
そこで今回は、関東予選に出場が決定している「こうへいのモンストラボ」でもおなじみ、たろしさん率いるチーム「アマデウス・モーツァルト」のメンバーと、ゲストとして高野光平さんをお招きし、インタビューを行わせていただきました。
昨今メディアで取り上げられることの増えてきた「e-Sports」ではありますが、モンストグランプリ出場者、ひいてはモンストプレイヤー自身は、これをどのように感じているのでしょうか?あくまでプレイヤー個人視点での見解ではありますが、大会に興味のある方や出場を予定されている方は、ぜひご一読頂けますと幸いです。
チーム「アマデウス・モーツァルト」のメンバーたち。写真左から、
・カラミティソウル(以下、カラミティ)
・高野光平
・たろし
・越後の虎 弐狗(以下、弐狗)
・あぶ
(敬称略)
※高野光平さんにはゲストとしてインタビューの途中からご参加いただきました
※あぶさんは顔出しNGのため、右手のみ撮影にご協力いただきました
「モンスターストライク(以下、モンスト)」との出会い
――本日はご足労いただきありがとうございます。早速ではありますが、チーム名とその由来をうかがってよろしいでしょうか?
たろし:チーム名は「アマデウス・モーツァルト」です。
由来は……そもそも以前開催された大会に出場しているメンバーが3人いまして、チーム名をそのままにするかどうかで迷ったんですが、それも芸がないと。ああでもない、こうでもないと難航した結果……モンストのキャラクター名にしようとなったわけです。
――なるほど、たろしさんお気に入りのキャラクターというわけですか。
たろし:チームメンバー一同、ストライクショットの名前※が好きだったんですよ
一同:(笑)
※ストライクショット名「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
――前回の大会というと、モンストグランプリ2015からの付き合いですね。ではその辺りも含めてメンバーの自己紹介、そうですね……差し支えない範囲でモンスト歴、1日のプレイ時間、ランク、運極数等をお願いできますか?
たろし:1日のプレイ時間は3〜4時間ですかね。ログイン日数は588日。ランクは225かな。運極の数は37です。
▲たろし氏
弐狗:1日のプレイ時間はやっぱり、3〜4時間(笑)、まあ日によりますよね!ログイン日数は528日、ランクは266、運極数は48体ですね。
たろし:運極多いねぇ(笑)
カラミティ:イベントとか全部やってるもんね……自分はログイン日数としては570日、たろしさんとほぼ同じぐらいですね。1日あたりのプレイ時間は3〜4時間ぐらい……
たろし:もっとやってるだろ!
カラミティ:いやその、電車通勤なんでその行き帰りと、家帰ってから1時間ぐらいって考えるとそのくらいですよ?ランクは197ですね。運極の数は15。
たろし:帰ってから1〜5時間ぐらい……ね。
カラミティ:いやいや(笑)
あぶ:私はリリース当初からですね。当時はiOSだったので、本当にずっとやってます。ランクは200。運極は7体だけ。1日あたりのプレイ時間は……大会前だと1時間ぐらいです。むしろ準備の方に時間をかけてますね。わくわくの実をつけるとか、練習で集まる時はそれこそ7、8時間という時もありますよ。
――プレイ開始のタイミングは近かったりしますけれど、結構ばらつきがあるものですね。
弐狗:あぶさんとは1年ぐらい開始時期が離れてますね。
カラミティ:あぶさんと自分、たろしさんで半年ぐらいずれがあって、さらに約半年ほど離れて弐狗さんが始めたぐらいですね。
あぶ:おそらく、みんなちゃんとやる様になったタイミングって大体同じなんじゃないかと思いますよ。私は確かにリリース当初からやってはいましたけど、一時期ほぼ引退したような感じだったのが、たろしさんと出会ってプレイを再開したんです。
――なるほど、モンストにハマったきっかけとはなんでしょう?
あぶ:とりあえず出たから始めた(笑)というのがきっかけですね。新しく出たものは片っ端からプレイしていたので。
カラミティ:同じようなものですけど、誘ってくれたのは光平さん…たろしさんも同じ?2人でやり始めたような……
たろし:そうですね、もともと兄の光平と一緒にいた方がモンストのことを兄に紹介して、それで兄から「メッチャ面白いゲームがあるからこれやろうぜ!」って(汗)
――なんとなく光景が浮かびます(笑)
弐狗:僕はまた違ってて……その時皆さんとは接点自体なかったんですね。地元の友人とかバイト先の人がモンストをやってるのを見て、一緒にやろうかみたいなノリでした。やっぱりみんなでワイワイやるのが楽しくてハマったというか。
▲弐狗氏
「モンストグランプリ」出場。チーム結成の意外な経緯
――すると、たろしさんとカラミティさん以外はモンスト上での接点はなかったんですね。皆さんはどういう経緯でチームを結成することになったのでしょうか?
あぶ:自分はこの大会のために合流しました。たろしさんとは仕事繋がりで……
たろし:休憩中にずっとモンストやってたら「そんなに面白いの?」って。
あぶ:それで復活したというわけです(笑)課金に手を出したのはコラボからなんですけれど、当時は強キャラの話題が盛り上がってて、改めて興味が湧いたというか。リリースしたての頃からゲーム性もずいぶん変わっていましたし。
弐狗:僕は光平さんとはもともと知り合いで……舞台を観に行ったんですよ、光平さんの出演されている。その打ち上げの際にBOXを見せたら、「やろう。一緒に!」って言われて。
たろし:前回のモンストグランプリのためにスカウトしたというか。兄が結構上から目線で「君ランキングいくつなの?ちょっと見せてみ?」みたいに言ったんですが、兄より上の数字言われて「えっ」ってなって(笑)
弐狗:そこから、たろしさんやカラミティさんと繋がったんです。
――オフラインから繋がって、同じオンラインのゲームを始める……なんだかイメージしてたのと違いましたね。オンラインゲームで知り合った仲間が、オフ会で初顔合わせみたいな話を聞いたりしますが。
たろし:なんか身内の遊びというか、トレーディングカードゲームの延長線上みたいな感覚ですね。友達同士で集まって遊んでいたのが、モンストに変わったというか。
あぶ:モンストはオンラインゲームですけど、基本は顔を突き合わせてプレイするものかなと。
たろし:大会用の練習はオンラインじゃできないですからね。近くの人とじゃないとマッチングできないんで。
あぶ:途中からLINEが導入されたりしましたけど、やっぱり身内から広がっていったゲームなんですよ。
――先ほどの質問と重複するかもしれませんが、モンストがリリースされた当時、既に人気のスマートフォンアプリは多数存在したと思います。その中からあえてモンストにハマったのは何が要因でしょうか。
たろし:そもそもスマホのアプリ自体興味なかったんですよ(笑)兄から勧められてというのが唯一の理由ですかね。身内というか、周りの人がやってなかったら、まずやらなかったと思います。
一度「引退しようかな」と思ったこともあるんですよ。進化素材がなかなか手に入らなくて……でもそれを仲間が集まってフォローしてくれて、ようやく手に入った時が嬉しくて、ゲームを続けていくことができたんです。
弐狗:僕も、もともとスマホのアプリに興味ない組でしたね。たろしさんと同じで、周りの友人と一緒にプレイしていなかったらやめていたと思います。
――ですが、他のメンバーの方と比べてかなりやりこんでますよね……
弐狗:あーそれはその、「エヴァンゲリオン」とのコラボがあって……そこらへんから目覚めたというか(笑)周りもそこで熱が入ってきて、相乗効果で深くハマるようになったんですよ。入手したキャラクターの自慢をするにしろ、身近に自慢できる対象があったからこそだと思いますね。
カラミティ:自分はむしろ「やらないように」してました。実は以前、某ソーシャルゲームに生活に支障をきたすレベルでハマってしまって……スタミナ管理の為に午前3時に起きたり、山とか僻地に旅行に行った時も、電波を確保する為にあちこち探し回ったりしてました。
▲カラミティ氏
――それは重症ですね……
カラミティ:当時は家族からも心配されましたね……それもあって、アプリには手を出さないぞって思っていたんです。だからモンストを紹介された時も興味が湧かなくって。
たろし:返事はきてたけど「昔痛い目にあったことがあるから……」って。でも、何回も勧めました(笑)
カラミティ:その頃には結構広まっていて、周囲でプレイしている人もたくさんいましたし…… それなら入れてみるかと。最初のうちは自分のプレイに自信もなくて、マルチプレイをするきっかけがつかめませんでした。だからずっとソロでやってたんですよね。
ですが早々に壁にぶつかってしまいました。そんな時、たろしさんやみんなと飲みに行ったりした時とかに攻略方法を教えてもらって、そこで面白くなってきたんです。協力要素が無かったら、絶対ハマらなかったと思いますよ。
あぶ:私は先ほど言ったように新しいゲームは片っ端からプレイしてたので、オンラインでも面白いゲームが出始めた頃ですから、他のゲームも含めてモンストも触ってみたという感じですね。
最初はやり込み要素も多くなく、フレンドの戦力も低いので、爽快感が足りなかったですし。たろしさんと出会った時にはゲーム内容も充実してきていて、皆さんが言ったような協力要素が面白く感じられるようになっていましたから。みんなで攻略する為に準備をしたりとか……そういった部分に時間を割くようになりましたけど、深くハマっているというのとは少し違うかもしれません。
――既にコミュニケーションツールのひとつといった扱いですね。面白さを感じられるようになったきっかけが距離が近い友人間でのマルチプレイというのは、「世界中の誰とでも一緒に遊べるのがオンラインゲーム」という認識を覆すものかもしれませんね。
余談にはなってしまいますが、皆さんはお気入りのキャラクターっていますか?見た目、強さなど色々あると思いますけれど。
たろし:ううん……「アーサー」ですね。使用率からするとダントツです。
弐狗:アーサー言われちゃったからなぁ……持ってないから余計に(笑)持っている中なら「神威」ですね。カッコイイです!
カラミティ:最初に出た星5はお気に入りというかずっと使っていたんですけれど、使い心地とか諸々ありまして……気がついたら優先度が下がっていって、今だとお気に入りは「イザナミ」かと。他にも好きなのは色々いるんですけれど(笑)
あぶ:特にないんですよね…...強いて挙げるなら「リュウ」かな……
――コラボキャラですね。弐狗さんなんて、エヴァコラボでハマったと言いつつコラボキャラを挙げないという……
たろし:どういうことだよ!
弐狗:いや、モンストのオリジナルキャラじゃないとダメなのかなって(笑)
再びの大会挑戦。その動機となったのは……
――関東予選まで、本日を入れてあと4日ですね。練習には余念がないとうかがっていますが、大会参加の動機は何だったのでしょう?前回の大会に出たことがあるのは……
カラミティ:まぁ、ここにいるメンバーは全員ですね(笑)
たろし:いやもう、前回の大会で負けて悔しかったんですよ。次は絶対優勝するぞ!って。
光平:そう!それでもう一度やろうぜ!?と。メンバーも見つけて!
※高野光平さん到着。
たろし:けど当の本人が出られないっていう(笑)実際難しいんですよ。兄と同じぐらいのテクニックを持ってて、キャラクターもそろっていて、練習に集まれるような距離にいる人を探すのって。ところが運良くまだチームを組んでいない人が……!
あぶ:いやもう、即答で。やはり今回は賞金が……
たろし:僕は兄が出られないってわかった時に、正直別にいいかな……って思ってたんですよ、出なくても。でも「せっかくのチャンスなんだからやってみろ」って兄が……
それで改めて声かけをしたら、たまたまこのメンバーがまだチームを組んでなくって。顔合わせをしてBOXを確認したら……「イケるぞ」と。
――チームは違えど大会経験者がチームメイトになるというのは大きなアドバンテージですよね。場の雰囲気とか段取りとか、経験しないとわからない事も多いでしょうし。
光平:自分は応援団長で参加します!
一同:(笑)
これまでの各地区予選大会の結果を見て感じたこと
――中部予選については「こうへいのモンストラボ」でも振り返りを行っていますが、他の地区予選を観ていかがでしたか?関西予選などは出場チームも多く、激戦区になるのではと予想していたのですが。
たろし:これは……言っていいのかな?正直、中部予選大会に参加するべきだったかなと。練習上のタイムでは明らかに上回っていましたから。今の段階だと、研究もされてキャラクターもほぼ固定になってきていますから厳しくなっていますね。
弐狗:確かに……
――回を重ねるごとに攻略水準が上がっていくわけですね。他の地区の予選はいかがでしたか?
たろし:想定していたタイムよりも全体的に遅かったかな……とは感じました。やはり日頃プレイしている環境と異なりますし、一回勝負だから、普段より上手くいかなくてもやるしかないですからね。
光平:Androidを使ってる人は、大会ではiOSでプレイする事になるはずですから。端末が変われば、微妙に操作感も変わると思いますよ。
たろし:前の大会に出る時も、直前にiPhoneに変えました(笑)
アニメ化、e-Sportsとしての大会運営、現在のモンストの盛り上がりについて
――モンストがリリースされてはや2年が過ぎました。いまや押しも押されぬ大人気ゲームとしての地位を確立しているわけですが、最近ではアニメ化や3DS版の発売など様々な展開が行われていますね。そのあたりについてはどう感じますか?
あぶ:普段通りかな……あ、もちろんアニメの特典はありがたいです。
カラミティ:素人目線ですけど、こういうゲームって、ある程度ピークを迎えちゃうと平行線か下がっていくだけなのかなって思っていたので、新しい試みで盛り上げようとしてくれてるのはありがたいですよ。
弐狗:僕は元々アニメをよく見てましたから、好きなゲームがアニメ化されたのは素直に嬉しいです!
たろし:僕は……3DS版も買いましたし、アニメも春に期待してます(笑)
弐狗:いいところで切られちゃって(笑)
光平:自分が好きでプレイしているモンストが、どんどん広がってくっていうのはやっぱり嬉しいですよ。
モンストはe-Sports足り得るのか。今後のモンストやその大会に望むことは
――モンストグランプリ2016では、主催が一般社団法人e-sports促進機構となり、e-Sportsとしての位置づけを強調しているように思いますがその点に関してはいかがでしょう。実際に大会に参加する側として、何か違いを感じますか?
たろし:前回はクエストの難易度がそこそこ難しく設定されていて、タイムアタック以前にキャラクターを持っていないとゲームオーバーになってしまう事もあったんですよ。
でも今回はどちらかというと、そこをプレイングでカバーできるような構成になっていたり、本編ではあまりスポットライトが当たらなかったキャラをそこそこ目立たせたり。工夫はされているなと思いますね。
あぶ:私はe-Sportsとしてとらえた場合は不満を感じますね。告知の仕方、運営の仕方、ゲーム内容……後付け感があります。きちんと整備していただかないと、参加する側は混乱してしまいますよ。特にエントリーのレギュレーションについては詳細な案内をお願いしたいです。
運営上の問題点は経験を重ねていく事でブラッシュアップされていくものだと思います。しかし、肝心の告知部分に不明瞭な部分があるのはいただけないですね。
たろし:あぶさんが言うような告知という点では、「使用可能になるキャラクターがいつから使えるようになるのか」というのが事前告知されないというのは問題だと思います。特に予選大会開催中に使用可能キャラクターが追加されるというのはちょっと……
あぶ:個別の地区予選を1つの大会としてとらえたならば、公平ではあるんですけれどね。それでも告知不足というのは否めないと思いますよ。
――思うところは色々あると……確かにe-Sportsとして種目に取り上げられるゲームは、競技性の高さに重点が置かれているようですね。e-Sportsに対する明確な定義は存在しないため、モンストがe-Sportsか否かを語るのは難しいところですが……
カラミティ:確かに運要素の絡むゲームではありますけれど、テクニック重視だとは思います。競技性という部分では一定のものは備えているのではないかと。
弐狗:僕はe-Sportsと言われてもちょっとピンとこないですね……そもそもe-Sportsって何?というか。そもそも今回賞金が出るっていうのも驚きだったので。
あぶ:おそらくe-Sports自体の定義が人それぞれ曖昧なので、あとは運営さんのスタンス次第じゃないかと。ただ、いまのやり方でお金をかけてe-Sportsとするには若干の違和感を覚えますね。
たろし:はっきり言ってしまうと「わくわくの実」は排除した方がいいと思います。キャラクターを持っているかどうかは、トレーディングカードゲームと同様の解釈で差し支えないとは思います。
――「わくわくの実」の存在によって、e-Sportsとしての競技性が損なわれる可能性があるとしたら、具体的にどのような部分と思われますか?
たろし:「わくわくの実」は、言わば育成要素なのですが、時間をかけて頑張る事によって良くなるというものではありません。単に「運」なんですね。課金で投資をした人にメリットがあるわけでもなく、ただ運に左右されてしまう。競技に運要素が多く絡むのでは、一体何で勝負をしているのかわからないですよ。
――ともかくも今大会はe-Sportsというコンセプトの元に大会が行われるわけですが、今後も"モンスト=e-Sports"という路線が継続されるとしたらいかがでしょう?
たろし:……違和感はありますね。ただ賞金が出ていますから、不満に思う事はないと思いますよ。
あぶ:スポーツとは言っても、それぞれの文化と伝統の中で成り立っていくものだと思うので。モンストなりのスポーツマンシップだったりマナーが、今後形作られていくのではないでしょうか。
もし今後もe-Sportとしてやっていくのであれば「見せ方」ですよね。ユーザーと運営が互いに手を取り合ってショーマンシップなりを考えていかないと。例えば、モンストスタジアムをプレイしていない人たちに向けて、ステージのポイントやプレイングのポイントを事前に伝えてあげたほうが、より多くの方が楽しめるのではと思いました。
――確かにe-Sportsが盛んな国では、大会をテレビ放映することで広告収入を得たり、有料配信や入場料などで利益を得たりする事もありますよね。
あぶ:今はただの自社広告にしかなっていないのではないでしょうか。
たろし:将来的な事をきちんと考慮して打ち出しているのであれば良いんですけれどね。
――個人資産、ようは課金の多寡で差がついてしまうようなゲームが、e-Sportsと言えるのかという意見も聞く事がありますね。
あぶ:間違った意見ではないと思いますよ。ただゲームが違うというだけで。格闘ゲームなどは、フラットな環境で競うというゲームです。トレーディングカードゲームの場合は、カードを購入して競い合う。だれでも購入できるという点では公平です。モンストはかける金額が相当に大きいというのが気にはなりますけれどね。
大会に対する意識というのが統一されていないからこそ、そういう意見も出るのだと思います。先に挙げたトレーディングカードゲームしかり、テニスのプロツアーしかり、環境や道具に投資をする事はごく自然なことではないでしょうか。モンストの場合はもともとスポーツ競技として認識していないわけですからね。
たろし:モンストは4人だからなんとかなるという感じですね。これが1人でとなったらとても無理です。大会の土俵にすら立つことが難しいと思います。
――……実際これまでにどれくらい課金されましたか?
たろし:2桁行ってますね……
弐狗:僕もですね…
カラミティ:……覚えてないですね。
弐狗:青天井……ッ!?
あぶ:私はたろしさんと同じぐらいかと。まあ、他のアプリと比較して多いか少ないかというとなんとも言えないですけど、単体のゲームとしてはこれまでに比べれたら破格ですよね。
――大会に出るのにそれだけ投資しないといけないのかとなると、ちょっとキツイですね。
光平:ただ、プレイングと運が作用すれば……
たろし:それとチームメイトの持っているキャラクターの組み合わせですね。上手くかみ合えば勝負は出来る。
光平:運要素が絡む分、投資によらずミラクルが起きることもあるというのもあるかもね。
あぶ:それは、まだそういう層が多いというのと、e-Sportsとして打ち出し始めたばかりだから成り立っているのかもしれないです。これが回を重ねていった時に、投資額が大きく、キャラクターを潤沢に用意できるチームばかりになったら……e-Sportsとしては成立しないでしょうね。
たろし:しかも限定のコラボキャラクターはもう手に入らないんですよ。大会の開催が発表されて参加しようと思い立っても、有効なキャラクターが手に入らないのでは勝ち目がない。チームが組めないですよ。今回でさえも、結構長く続けているユーザーでないとチャレンジできない構成になっていますからね。
あぶ:ステージの調整はもちろん、キャラクター制限などで運営側がコントロールすれば問題は無いはずなんですけれど。
たろし:なぜか禁止ではなく開放する方向に……
弐狗:今からじゃどうやっても手に入らないコラボキャラが開放されちゃいましたからね……
あぶ:勝手な勘ぐりではありますけど、大会運営と開発側との同期がとれてないような気がしますね。
――率直なご意見ありがとう御座います。現状に満足をしているプレイヤーや不満を感じているプレイヤーも様々だと思いますが、1人のモンストプレイヤーとして、今後のモンストやその大会に望むことはありますか?
たろし:そうですね……競技性のあるものにしたいというのはいいことだと思うんですよ。目標にもなるし、頑張ろうという励みにもなります。この路線を続けるというのならついて行くまでですね。
弐狗:大会自体は今後も出たいなとは思います。間口を広げるのであれば、降臨や超絶のキャラクターでも戦えるような機会が欲しいですね。観戦していて、自分でも挑戦できるかもしれないと思えるような……重課金者でなければ参加しても意味が無いような方向には行って欲しくないなぁと。
カラミティ:やっぱり今はお祭りの感覚だから楽しいというのがありますね。参加費は無料だし、あまり賞金とかを意識してはいないです。みんなで祭りを楽しみたいという気持ちです。
光平・たろし:遊びでやってるんじゃないんだよ!
一同:(笑)
カラミティ:あぶさんが言ったように、本当にe-Sportsとして大会運営していくのであれば、やはり色々と整備は必要ですね。
あぶ:ちょっと一足飛びかなと。賞金額にしてもすごいですし。例外はありますけど、大体は賞金ではなく、スポンサーから提供された商品やプロモカードだったり。それで競技志向のプレイヤーを満足させているというか。
この大会は今までモンストをカジュアルに遊んでいた中に、現金、しかも高額に設定したので、感覚がもう……それこそ特殊な称号とかキャラクターなどから始めても良かったと思うんです。モンストスタジアムを面白いと思っている層に対しては。
今は高額の賞金のもとに、モンストをプレイしているすべてのユーザーを巻きこんでやろうとしているので、何か違うな……と。温度差がひどい(笑)
関東予選まであとわずか。チームとしての意気込みは?
――長時間のインタビューにお付き合いいただいてありがとう御座います。最後になりますが、関東予選は最激戦区となることでしょう。チームとしての意気込みを聞かせていただけますか?たろし:どのくらいくるのか予想がつかないですよね……最大240チームですよ?1日じゃ終わらないんじゃないかと。
光平:え?それ意気込み?
弐狗:大会を正常に運用できるのだろうか……
たろし:ああ、意気込みでしたね!
頑張って予選突破を目指します!!光平:頑張って優勝して、
「こうへいのモンストラボ」を宣伝します!って……
たろし:
頑張って予選突破を目指します!!光平:そういうのが大事なの!優勝インタビューの時とか……
たろし:タイムアタックラウンドさえ突破できれば、上は見えてくると思うんですよ。
弐狗:マジでそれですね。
たろし:かなり運要素が強いから……
弐狗:僕はたろしさんの言う通り、
タイムアタックラウンドを突破することに専念したいと思います。その先は、各地区の何位と当たるとか変わってくるんで……最終的に優勝できるように頑張ります!
カラミティ:自分は、そうですね……
光平:キャッシュバック……せめて投資した分は回収したいと思います。
一同:(爆笑)
カラミティ:優勝するというのは一番ですけれど……
このチームで参加して楽しみたいなと。やはりタイムアタックラウンド突破ですけれどね。
――ある意味うらやましいですね。身近に同レベルのプレイヤーがいて、気の合う仲間としてチームが組めるというのは。団体戦ですからね、大会となると。光平:そういうところに、スポーツ的な要素を感じてましたね。前回の大会から。部活みたいに決まった時間に集まって練習して……
あぶ:私はもう、
楽しみます。自分が楽しめているということは、運営さんも頑張ってくれているということだと思うし、試合にも負けてないだろうと。楽しめた結果の先に報酬があるというならそれで良いし。
――では元チームリーダーとして光平さん、締めてください。光平:えっ。まあ、関東予選の日は両方とも応援行くので……ぜひ、頑張って!タイムアタックを無事通過したとしても、
その余韻に浸らせることなくダメ出しするから(笑)でもこの4人ならきっといけると期待してます!モンストスタジアム自体というより、このメンバーでプレイするモンストスタジアムが本当に楽しかったから。
――ありがとうございます。インタビューは以上です。皆さんの健闘をお祈りしています!
インタビュー終了
チーム「アマデウス・モーツァルト」へのインタビュー、いかがだったでしょうか。あくまでいちプレイヤー視点からのコメントですので、「良い」「悪い」という物差しではなく、この記事をご覧になった皆様が、モンストをプレイしていく上での新たな着想を得る一助となることを願うばかりです。
Boom App Gamesでは、モンストグランプリ2016に出場する全てのチームが、仲間とともに大会を楽しみ、最高のプレイをもって盛り上げてくれることを、心より願っています!
(2016年1月12日インタビュー)
【こうへいのモンストラボ】とは?
【こうへいのモンストラボ】とは、「モンフェス2015」で見事ベスト16に輝いたチームメンバーの1人、
高野光平さんが、2015年12月6日(日)の中部予選大会から幕を開ける「モンストグランプリ2016 闘会議CUP」での大会指定ステージを、動画で攻略・解説をするといった企画。
これまでの【こうへいのモンストラボ】はこちらから