経営って難しいんですね...
本作は、かわいらしいドット絵とそのレトロ感からは想像できないほどやりこみ要素をぶち込んでくるカイロソフトの作品。
時にゲーム会社、時に城下町、時に島、時に出版会社。様々なモノを経営させてくれたカイロソフトですが、本作では「店舗経営」を体験できます。ゲームの引き継ぎは一応1年おきにデータが作られますが、そのままプレイしてもスコアになるので実質エンドレスにプレイ可能。
なによりもただの店舗経営とナメてはいけない。今回も出来る事、イジれる事が大量に詰め込まれていて、SLG好きの自分も考える事をやめていたシーンが幾つか...
そんな骨太シミュレーションの本作をご紹介します!
まずは初期設定から
まずはお店や店長の特徴を決めていきます。
お店の名前は・・・まぁいいとして店長はお店のリーダーですから、ステータスなどを確認しておきましょう。さらに最初の店長は《成長タイプ》を自分で選ぶ事ができます。
成長タイプとは【速さ・器用・接客・調理・体力】という5つのステータスのうち、どれが成長しやすいか。というもので、様々なタイプがゲーム中登場します。
最初のお店はゲームショップ・バーガー店・洋服店の3種類。慣れないうちはゲームショップがオススメ!
さらにその後、どの街に出店するかを決めます。
下の画像が左から【ほのぼのタウン】【ヒバリーヒルズタウン】【はれやかタウン】なんですが、それぞれ街には特色があり、違ったプレイが楽しめるというわけです。シ○シティリスペクトですね。
街には当然のごとく、市長がいます。ゲームが進むと市長に街の発展についてアドバイスを送り、それが街の変化、ひいては客層の変化や店舗の規模拡大に繋がります。
店舗経営は【準備・売買・改善】のエンドレスワルツ
街にポコンと建設された記念すべき第1店。ひとまず営業を軌道に乗せましょう。
準備編~お店でできること~
街にポコンと建設された記念すべき第1店を管理する方法は左のメニューバーにあります。上から
【設置】・・・店内の設備を買ったり、配置の変更をする。お店の営業時間も変更可能。
【スタッフ】・・・従業員たちを募集したり、アイテムで強化したり、はたまた解雇したり。
【経営】・・・宣伝や、経営に役立つアイテムの使用。商品の研究もここから。
【行動】・・・市長に街の発展に対する要望を出したり、ショップでアイテムを買ったりできる。
【その他】・・・セーブはもちろん、商品データ、経営情報などが確認できる。
といった5つの項目からお店の管理を行います。序盤はひとまず、レジと商品棚(飲食店の場合はテーブル)を1つずつ増やして様子を見るぐらいがいいかと。
設備には、「♪」を発生させるものがあります。♪の範囲内に入ったお客さんは購入意欲が上がり、よりお金を使ってくれるので、なるべくお客さんの通り道に♪がくるように配置しましょう。
そのほか棚同士を近くに配置すると商品の性能が上がる等の要素があるので、お店のレイアウトから最善を尽くしましょう。
宣伝を行うと、試しに行ってみようという人が出始めます。彼らの購買意欲を満たし、満足いくサービスを提供できればもうお店のファン。宣伝は、「新規客獲得チャレンジ」というわけです。
売買編~狂気とも言えるお客さんたち~
さぁお店のシャッターを上げてお客さんをむかえましょう。
街の住人たちは、一度お客さんになってしまえば毎日狂ったようにゲームを買い漁り、バーガー屋でトーストやアイスクリームを食べ続けます。ヒェッ・・・
彼らの購買意欲は足元にゲージとなって表示されており、これを買い物で0に出来ると満足してアイテムの入ったプレゼントとかを置いていきます。
さらに!このゲームお客にもお客のレベルがあります。その全貌は商品を買い、満足することでより熟練された「消費者」になり、お店に持ってくるお金の量が増えるというもの。いいぞいいぞ・・・
そのほか元気なお客さんは足早すぎて買い物が淡白。自転車に乗ってるお客さんは駐輪場がないと呼び込めないなどと生活感溢れています。リアルね・・・
改善編~商品研究と従業員のステップアップ~
嵐の営業時間が終わりを告げ、店はシャッターを下ろしました。次は改善に取り組みます。
ゲームを少し進めると店長は【研究】を行えるようになるので、これにより新商品や既存商品の品質を向上させましょう。
研究に関しては、強化アイテムと研究対象を設定しておくだけで閉店後に店長クラスの従業員が寝る間を惜しんでやってくれます。ありがとう店長!
また、従業員や装備品さえも強化アイテムを与える事で【パワーアップ】が可能です。アイテムはそれぞれ《L・M・S》という種類のどれかが設定されており、研究には関係ありませんがパワーアップの際はこれらをL→M→Sの順に与えることで経験値効率がよくなります。どうせ強化するならなるべく3種類揃えて使いましょう。
研究とパワーアップに使うアイテムは兼用ですので、どちらに使うか良く考えましょう。
これらのアイテムはお客さんが満足して落とすプレゼントによく入っています。
ここまでが基本のサイクル。《準備→お客さんをもてなす→アイテムゲット→改善→準備》を続ける事で確実に店は軌道に乗り始めるはずです。しかし、基本はあくまで基本。
世の中には様々な「イレギュラー」が存在します。
イベントを有効利用しよう
本作には経営に緊張感を与えるイベントが多数盛り込まれています。
画像は【ライバル店舗】が誕生した瞬間。ライバル店舗が出現すると毎月の売り上げを攻撃力にして店の体力を削りあう売り上げバトルが発生します。
見事勝利できればライバル店舗は撤退、しかも敵だった従業員が雇って欲しいと寝返ってきたりします。このピンチは性能のいい店長をゲットするチャンスでもあるのです。
そのほか、お店の評判が30上がるごとに発生する【ラッキールーレット】では、お客さんの客足が伸びたり、一定周期で開催される【コンテスト】では自信のある商品や腕のたつ従業員を競わせ、1位に輝けば優勝賞品をゲットできます。
「何を目標にすれば・・・」そんな時はひとまず【経営】から運営ガイドを見てみるといいでしょう。これはクエストのようなもので、ここの項目をクリアすることで店舗の評判も上がります。
市長と話し合って決める街の方針
しばらくするとプレイヤーの有能ぶりを聞きつけ、街の市長がやってきます。お客さんが満足すると落とす「ハート」を消費して様々な要望を出しましょう。
要望は、「建築物の建設方針について」が多く、あなたの一声で住宅が建ったり、工場が建ったりします。これにより客層が少しだけ変わり、人口増加による収入アップも期待できます!
なによりマップがどんどん建築物で埋まっていくので、感慨深いものがありますね・・・
小さな街で色々チャレンジしてみよう
カイロソフト特有の親しみやすさとリアリティは、やはり健在な本作。商品が並んでない棚を見てお客さんが「帰るか・・・」って言ってるのを見ると罪悪感で・・・ウッ・・・
自分の経営で地域に影響が出る様子は確かに「自分の努力が街の発展に貢献している」という事を再確認できるとともに労働の本質である社会貢献、その成り立ちを考えさせられます。
なんというか、こう・・・「地域に根付く暖かさ」のようなものが味わえる本作をぜひプレイしてみてください!お店が忙しくなってくるとゲームだと分かっていても胃が痛くなってきますよ!