アルファポリスインタビュー、後編
人気ファンタジー小説「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」のアニメ化により注目を浴びた株式会社アルファポリス。前編では、ポータルサイト「アルファポリス - 電網浮遊都市 -」のサービス内容をはじめとして、利用ユーザーの傾向や作品のジャンル、そして今後の展望など様々な話をうかがうことが出来た。
【メーカーインタビュー:アルファポリス(前編)】小説、漫画、そしてゲーム。新たなステージを目指す「アルファポリス」とはどのような会社なのか? はコチラ後編では、2015年9月30日にAndroid版が、同年12月9日にiOS版がリリースされた、アルファポリスの第一弾ゲームアプリについてゲーム事業プロデューサーの所篤志氏に詳細を伺った。加えて本作の音声収録現場にお邪魔し、ボイスを担当された声優の岡本信彦氏にインタビューを試みている。
このゲームアプリが、携わった人々のどのような想いによって作り出されたか、少しでも感じとっていただくことができれば幸いである。
「アルファポリス」ゲーム事業進出第一弾、その全貌は?
ーー御社としては第一弾となります、この度新たにリリースされたゲームアプリについて詳細をうかがえますか?
所:『ミミ恋~イケメンが耳元で恋を囁くアプリ~』(以下、ミミ恋)ですね。タイトルの通り、イケメンが電話で恋を囁いてくれるという内容です。プレイヤーの元に擬似的に電話かかってきまして、その電話を受けると、イケメンがプレイヤーに対して話しかけてくれる……といったシチュエーションとなります。声を聞くだけのアプリではなく、「Yes」「No」などの受け答えによって分岐が発生し、会話の内容が変わっていきます。
会話を聞いて親密になっていくことによって、新規ボイスやシチュエーションが開放されていくんですよ。
株式会社アルファポリス
所 篤志
ゲーム事業部プロデューサー
(敬称略)
ーーなんだかゲームブックを連想させるような仕組みですね。所:ゲームブックは、一つの目標に進んでいくアドベンチャー的な要素が大きいですが、『ミミ恋』では、ふっと気軽に電話がかかってくるシチュエーションなどを楽しんでもらいたいと考えています。例えるなら、お酒を飲みながら、イケメンの声と酒に酔いしれる…みたいなイメージですね。
ーーこちらは何か原作を元にしているのでしょうか?所:当社の女性向けレーベル「エタニティブックス」より出版されているヒットタイトルの一つ、「黒豹注意報※」に登場する、社長秘書兼SP「竹若和馬」が、彼女(プレイヤー)に話しかけるというシチュエーションで作られています。
※「黒豹注意報~新米OLタンポポの受難!?~」関連書籍
クールでありながらも甘い声、そのゲーム内ボイスを担当したのは…
ーー表紙絵を拝見しましたが…確かにイケメンですね。ゲーム内のボイスはどなたが担当されているのでしょうか。
所:女性編集部の強い要望により岡本信彦さんに演じていただいてます。キャラクターのイメージに「岡本さんの声がピッタリではないか」ということで、是非にとお願いさせていただきました。「クールでありながらも甘い声で酔わせてくれる」といった印象ですね。
ーー個人的な趣味が反映されていると(笑)
所:…多少あるかもしれませんが、個人の喜びはみんなの喜びだと思いますよ(笑)
ーーではこのアプリのターゲット、コンセプトはどのようなものでしょうか。
所:働かれている女性などをメインターゲットとして考えています。原作もオフィスで働く女性を主人公として、社内恋愛をモチーフに描かれていますので、仕事帰りや帰宅後の時間があるときなどに「優しい甘いささやき」を聞いて、それが"癒し"になればと思っています。
ーーなるほど…確かに疲れた時に優しい声をかけてもらうのは癒しになりますね… では、このアプリを制作するに至った経緯、企画の始まりはどのようなものだったのでしょうか。
所:株式会社クリエイテラ様が、男性向け疑似恋愛電話アプリ「みみふく」をリリースされているのですが、男性声優を求める声も多いとのことで、「みみふく」を弊社原作を元に、女性向けに改善する形はどうかといったご提案がありまして、弊社のIPを活かすという方針にも合っていましたから、それでは進めてみましょうとスタートしたんです。
ーー男性からすると、女性ウケというものを推し量るのはハードルが高いと思いますが、女性向けアプリを作るにあたってのご苦労などはありましたか?
所:非常に苦労しました。私自身男性ですから、プレイヤー目線でユーザー心理を考えるのは難しいところがあります。ですが、弊社には女性向け作品を数多く手がけてた編集スタッフがおりますので、その意見を聞きながら調整させていただきました。また今回アプリで展開されるセリフは、全て原作者の京みやこ先生に書き下ろしていただいています。原作ファンの方にも満足してもらいつつ、新規に触れていただく方にも楽しんでいただけたらと思います。
ーーしっかり監修が行き届いているわけですね。では、アプリの特徴やユニークな点など、イチオシのポイントを教えていただけますか。
所:やはり原作者の京みやこ先生書き下ろしのシナリオとセリフ。そしてイメージぴったりの岡本信彦さんのボイスですね。「黒豹注意報」という作品に音声が付くのも初ですから、原作に思いを馳せながら、甘いボイスに酔いしれて欲しいですね。
『ミミ恋』で第一歩を踏み出したゲーム事業、その将来は?
ーー『ミミ恋』は今後どのような展開を控えているのでしょうか?
所:『ミミ恋』は新しいボイスを追加できる仕様になっています。今回は「黒豹注意報」の「竹若和馬」ですが、その第二弾、もしくは当社の別作品のキャラクターの追加などを考えています。電話帳にキャラクターの連絡先が追加されていく感じを想像していただければ近いかもしれませんね。
ーー次第に豪華になっていくわけですね。『ミミ恋』に限らず、今後のゲームアプリの展開についてどのようにお考えでしょうか。
所:やはりゲームなので、「遊びとしてオモシロイ」という部分を大事にしていきたいと思っていますし、育成系やアクション、パズルなど色々なものを提供していきたいと考えています。
ーーそこでも御社の小説や漫画など、版権作品が関わってくるのでしょうか?
所:そうですね。アルファポリスの持つIPを活かしつつ、ゲームとしてきちんと遊べる部分がうまくリンクしている… それがキチンと実現できるゲームを出していきたいですね。
ーー第一弾は女性向け… となると、第二弾は男性向け作品になるのでしょうか。やはり御社としても人気作品を題材にして…
所:複数の企画を平行で進めていますからね。完成度やタイミング次第だと思います。「何の作品が~」といった詳しいことはまだ発表できませんが、当社作品のファンの方は期待していてください。
ーー期待させていただきます。よろしければ、総括としてゲーム事業の今後の展望など伺えますでしょうか。
所:ゲーム事業はアルファポリスとしては新しい事業です。短期的に勝負をしていくというよりは、着実に経験を積んでいき、ユーザー様に喜んでもらえるような、より良い作品を送り出したいと考えています。
ですから、色々なバリエーションのゲームを提供していきながら、「どこがユーザー様に面白いと思ってもらえるか」「どの部分を作りこんだほうが良いのか」などを確認しながら慎重に進めていければと。そして、アルファポリスのファンの方に喜んでもらいつつ、アルファポリスのファンを増やすことに大きく貢献できるような形で展開していければ何よりですね。
(2015年9月インタビュー)
音声収録後の岡本信彦さんに、この度の収録についてインタビューさせていただきました!
ーー今回、「竹若和馬」というキャラクーを演じられた感想をお願い致します。
岡本:すごくクールなんですけど、飄々としてつかみ所がない人物だったなと思いました。
ーー"ドS設定"とうかがっていますが…?
岡本:そうですね。大体の物事を俯瞰で見ているのかな?というぐらい分析派なキャラクターで、その分析の先には彼女がいる。対象者、すなわち彼女がどうやれば面白くなるか、可愛くなるか…というのを「分析」しながら、あの手この手で試して楽しんでいる。そんな人ですね(笑)
ーーキャラクターを演じる上で、一番注意した点はなんでしょうか?
岡本:「上から目線」感はあった方がいいなと思ったんですけど、同時に、どこかミステリアスな雰囲気も出ればいいなとも思いまして、「底が見えない」感じを表現出来るように気をつけました。
ーー同性から見て、どういった人物に映りますか?
岡本:友達としては結構厳しいですね(笑)。対象者の女の子の事を一番に考えていて、友達になろうとすると彼に利用されるだけで終わりそうな気がしました。
ーー岡本さんとの共通点はありましたか?
岡本:口調は全く似てませんでしたね。「あなた」とか「~させていただきます」とか。でも恐らく「人間そのもの」は好きなんじゃないかなと思います。僕自身も人を観察したり、喋ったり、一緒にいる事が好きだったりするので、その辺りは似ていると感じました。
ただ「竹若和馬」君は、その対象が彼女だけなのでだいぶ狭いですね。君一人しかいないという感じで。対して、僕は1人に限定されないという違いはありますかね。
ーー今回収録した台詞の中で一番印象に残ったものは?
岡本:台詞として印象に残ったのは「男は皆、狼なんですよ?」という台詞と、そこから「わからないなら自分が狼になろうか?」といった感じの積極的な台詞も多く出てきて「彼らしいな」と思いました。
シーンで言うと、前半の部分で普通に謝るシーンが出てきて…(笑)。いつも上から目線で、あんまり自分を晒さないはずの人が、下手に出て素直に謝っている姿は最初想像出来ませんでした。
こういう人は謝るシチュエーションでも遊びそうな気がしたんですが、そんな事はなく、真っ向から謝っていたのでビックリしましたね。
ーーゲームのプレイヤーのみなさまに一言お願い致します。
岡本:彼自身がとっても"ドS"ではあるのです…が、世の「S」の女性でも楽しめるようなミステリアスな部分も持っています。ゲーム感覚で彼の素性を「見る」楽しさを含んでいるので、ぜひ皆さんにプレイしていただけたら嬉しいなと思います。
(2015年9月 収録スタジオにて)
岡本信彦さんについて
有限会社プロ・フィット所属の男性声優。
2009年に第三回声優アワード「新人男優賞」、2011年に第五回声優アワード「助演男優賞」を受賞するなど、数多くの受賞歴をもつ。
代表作
『ハイキュー!!』:西谷夕
『暗殺教室』:赤羽業
『とある魔術の禁書目録 』:アクセラレータ
『月刊少女 野崎くん』:御子柴実琴
『バクマン。』:新妻エイジ
『青の祓魔師』:奥村燐
岡本信彦さんサイン入り色紙ほか、読者プレセントキャンペーン!
『ミミ恋~イケメンが耳元で恋を囁くアプリ~』のリリースを記念して、株式会社アルファポリス様よりプレゼントのご提供をいただきました!
賞品および当選者数
・「黒豹注意報~新米OLタンポポの受難!?~」原作第1巻
※原作者京みやこ先生のサイン入り
・「黒豹注意報~新米OLタンポポの受難!?~」コミック第1巻
※原作者京みやこ先生のサイン入り
・岡本信彦さんサイン入り色紙
以上をセットにして、抽選で"3名様"にプレゼント。
原作第1巻とコミック第1巻には、原作者である京みやこ先生のサイン入り!
[12月12日追記]
アルファポリスご担当者様からのご厚意により、岡本信彦さんのサイン入り色紙を
さらに2枚追加させていただきました!こちらは抽選で2名様へのプレゼントとなります。
※原作小説、コミックは含まれません。
応募方法
以上で応募は完了です。当選者には、TwitterのDMを通じてご連絡差し上げます。
賞品の発送にあたり、住所、氏名の確認を行わせていただくことを予めご了承ください。
※個人情報の取り扱いについて
取得する住所、氏名等の情報は、賞品の発送にのみ使用し、その他の用途には使用致しません。取得した個人情報につきましては、当社プライバシーポリシーに基づき取り扱わせていただきます。
キャンペーン応募期間
2015/12/11(金)~12/18(金)23:59まで
賞品発送時期について
2016年1月下旬以降
ただし、当選の際DMがお送りできない、発送先住所が正しくないといった場合、当選が無効になる場合がございますのでご注意ください。
応募規約
本キャンペーンのご応募にあたっては、以下の規約に同意の上、ご応募ください。
・応募をもって、応募規約に同意されたものとみなします。
・同一キャンペーンに対し、同一アカウントでの応募を行っても抽選の対象となるのは
1回のみとなります。
・本キャンペーンの内容につきましては、事前の告知なく、変更や中止を行う場合がございます。
・本キャンペーンについて、ご質問や抽選の内容、当選結果など、個別のお問い合わせは受け付けておりませんのでご了承ください。
・未成年の方は保護者様の同意を得た上でご応募ください。
・本キャンペーンの応募にかかる通信料・通話料などは、お客さまのご負担となります。
・本キャンペーンは日本国内在住の方を対象としております。日本国外にお住まいの方への発送はいたしておりません。
・Twitterの機能による問題は、Twitter社へお問い合わせください。
※記事内人名表記に一部誤りが御座いましたため、
12月14日、修正を行わせていただきました。
「黒豹注意報~新米OLタンポポの受難!?~」関連書籍