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「ハク」が「オシュトル」の意志を継ぎ、仮面(アクルカ)をつけて成り代わった姿。「オシュトル」としての名声、人脈と「ハク」としての知略を活かした指揮で、「アンジュ」の帝位奪還のため活動することとなる。

ヤマトの皇女。非常に幼い外観をしている。現人神である帝のただ一人の直系の子であり、民には熱烈な信奉者も多い。まだ年若く、やんごとなき身分を発揮した言葉づかいそのままの、気ままで鷹揚な性格。

「ハク」が帝から賜った双子。顔は見分けがつかないほどにそっくりだが、「ウルゥル」は肌の色が白く、ややぶっきらぼうな喋り方をし、「サラァナ」は肌の色が浅い褐色、やや丁寧な喋り方をする。主であるハクに絶対の忠誠を誓い、その熱情的な献身ぶりがいつも周囲を混乱に陥らせる。戦の場では、力を合わせた呪術により、頼もしい戦力となる。

かつてユグドとヤマトを繋いだ「道」が再び開く。
救済教団によって呼び覚まされた死霊の手によって――
ヤマトは帝都郊外の森にて、オシュトルたちは謎の死霊に襲われる。
憑りつかれてしまったクオンは操られるままに、死霊の開いた「道」を通りユグドへ。
オシュトルたちもクオンを追ってユグドへ向かい、
彼が「ハク」であった頃に共に戦った、義勇軍に再会する。
そして義勇軍と共にクオンを見つけるが――
彼らが見たのは、雰囲気も口調もガラリと変わり、凄まじい力を発揮するクオンの姿だった。

トゥスクルの皇女であり、多くの大人たちに愛情をもって育てられた過去を持つ。皇族という身分にあるが、活発で少女らしい一面もあり、多くの者に慕われている。薬師としての心得があり、若いながらにその腕は確か。大の風呂好きで、湯船に浸かるのが一番の幸せ。

「………姫殿下を……頼む……ネコネ、幸せにな……」
皇女と妹の未来をハクに託し、オシュトルの肉体と魂は、大気に溶け、
この世界の一部と化した。
そして、ハクも姿を消すこととなる。
皆を助けるため、託された仮面(アクルカ)と共に、オシュトルとして生きることを選んだのだ。
新たなる戦乱の世を、己の知力とオシュトルの名声をもって乗り越えんとするハク。
兄の意思を継ぎ、感情を抑えハクのために尽くすネコネ。
ハクとクオンを失った悲しみに沈む仲間達。
避けられぬ戦の炎が、今まさにエンナカムイを飲み込もうとしていた。
それは、ヤマト全土に広がる戦乱の幕開けでもあった。