新作デジタルカードゲーム特集
ここ数ヶ月は、新作のデジタルカードゲーム続々と登場しました。
世のカードゲームファンは、そろそろどれか始めてみようと考えている、あるいはまだプレイしていない他のタイトルが気になっているのではないでしょうか。
まだ未配信のものもありますが、【新作デジタルカードゲーム特集】として、最近のタイトルの中からTCG歴20年以上の筆者が気になったものをご紹介していきます。
【今冬配信予定】デュエル・マスターズ プレイス(デュエプレ)
最初にご紹介する『デュエプレ』はまだ未配信です。とはいえ、小学生のときからのファンだったデュエマのアプリが出るということで紹介せずにはいられません。
ゲームとしては、筆者のようなデュエマ発売当初のプレイヤーで現在は大人になったユーザーもターゲットにしているということで、再現された当時の環境を再び楽しめそうです。
ルールとしてはスマホ向けに若干のアレンジが加わっていますが、ほぼそのままになっています。具体的には、フィールドに出せるクリーチャーの数に制限があり、マナ周りがシンプルになっているようです。
パット見の印象ですが、1〜6弾ぐらいのカードが最初は収録されているようです。
6弾のカードと言うと代表的なものは「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」が挙げられます(タイトルは昔のプロモ版のフレーバーテキストだったりします)。
こちらは事前登録報酬にもなっていますよ。
▲昔の切り札アルカディアスの使える日が待ち遠しい。ゆくゆくはナイトやヘブンズゲートも……
▲「悪魔神バロム」がW・ブレイカーからT・ブレイカーになるなど、性能が調整されているカードもあるようだ
ナナカゲ ~7つの王国と月影の傭兵団(ナナカゲ)
ナナカゲのレビューとおもしろいポイント
『ナナカゲ』は4×5の盤面で、ジョブごとに移動や攻撃できる方向が決まっている5体のユニットを操り、団長と呼ばれる特別なユニットを倒すことで勝利となる、一見してボードゲームや要素も感じられるゲーム。(※)編集部の将棋ファンは大興奮でした。
※厳密にはシミュレーションRPGに分類されています。
総じて一見シンプルなようですが、ユニットの総行動回数を消費して発動するスペルや団長ごとに違うスキルを持っていることなど、個性の発揮される要素もあり、戦略的駆け引きがあります。バフ効果を受けられるマスの取り合いも面白いです。
また、直接対戦とは関係ありませんが、登場キャラクターの立ち絵がぬるぬる動く点や、外伝ストーリーで関係性の掘り下げが行われている点、伊藤かな恵さんや早見沙織さんなどの豪華声優が起用されている点、季節物のスキンが販売されている点などが個人的に高評価ポイントでした。
▲ジョブとその攻撃、移動範囲
Lost Archive -ロストアーカイブ-(ロスアカ)
ロスアカのレビューとおもしろいポイント
『Lost Archive -ロストアーカイブ-(ロスアカ)』は、六角形の広い盤面を使った、位置関係の重要なカードゲーム。
相手と共通の広い盤面の中で、隣り合った相手とだけバトルが可能。味方同士を隣接させることで強化したり、相手を味方のカードで挟むことで発動する効果などがあるのが特徴です。大まかにはZ/X(ゼクス)の盤面を少し横にも広げた雰囲気とも言えるでしょう。
ベースにあるルールはコストと攻撃力/体力、ミニオンとスペルカード(+盤面においておくと効果が発動し続けるレリック)といった、DCGでおなじみの部分が多いと思います。
基本的には、相手に挟まれず、味方を並べて配置しておくと有利になることが多いです。
そのため、序盤は壁際に寄せつつ、じわじわと布陣を作っていくという、『ロスアカ』ならではの戦略が見られます。
プレイヤーにダメージを与えに行くと、必然的に反撃されやすい形になってしまうので、そこの駆け引きが楽しいポイントです。
▲個人的にこのスチームパンクな世界観も好み
ゼノンザード
ゼノンザードのレビューとおもしろいポイント
当たり前のことですが、実力の近い対戦相手がいなければカードゲームは楽しめません。
『ゼノンザード』はカードゲーム特化型AIが搭載されており、人間と同等、あるいはそれ以上の思考力をもったAIを対戦相手とすることのできるカードゲームです。
また、そのAIはバディとしてともに成長、対戦中は助言もしてくれるというすぐれ物。上級者から見れば強力な対戦相手として、初心者から見ればルールやプレイングのアドバイザーとして、ゲームに万が一のことがあったとしても、楽しみが損なわれない画期的なカードゲームといえます。
システム的には、いわゆる色マナの要素があり、実質的にデッキ構築時に使えるカードの種類が豊富、相手ターンでもスペルカードを使用できるルールなど、カードゲームファンとして高評価なポイントです。
また、盤面のユニットとマナを行き来できるので、序盤のテンポが良い点や、デッキごとに自由に設定して、対戦中で能力を得られるフォースというシステムが、かなり工夫されている要素だと感じました。
この説明をすると複雑なように感じるかもしれませんが、すべてAIが解決してくれているというのが驚きです。
CBTレビューとより詳細なルール解説はこちら
TEPPEN(テッペン)
TEPPENのレビューとおもしろいポイント
『TEPPEN』は、馴染み深い「シャドウバース」「ハースストーン」ライクなステータスやデッキ作成システム。だが、バトルはリアルタイム!対戦は制限時間有り、3つのレーンでゲージが相手まで届くことでユニット間の殴り合いとなります。
一方でアクションカードを使ったときだけは一時的に時間が止まるのも親切設計。ちなみに、制限時間がある都合上、試合が間延びしないテンポの良さも魅力です。
また、本作はカプコンとガンホーの共同開発となっており、歴代のカプコンのゲームキャラクターがカードとして登場!
元ネタありきとなると倦厭する方もいるかも知れませんが、演出やデザイン面を含めてゲームのクオリティが高く、知らない作品があっても十二分に楽しめます。
また、おすすめしたいのが高額賞金のかかった世界大会も開催されるということ。大会と聞くと、ゲーマーとしてはモチベーションが上がります。観戦するのも楽しいですね。
他にも、積極的にイベントに出展しているということもあり今後の盛り上がりが楽しみなタイトルです。
始めるならリリース直後の今がチャンス!
1人のファンとしてカードゲーム業界の盛り上がりが嬉しいですが、いざプレイするとなると長く続いているゲームに後から参入するというのは今更と感じる人もいるかも知れません。
しかしながら、今回ご紹介したゲームはどれも最近リリースされたものばかりです。カードの種類もまだ少なく、カードを集めて環境を理解しやすいものが多いので、気になったタイトルはぜひプレイしてみてください。