種族値・性格・個体値・努力値
さて、前回「ポケットモンスター」にあまり馴染みがない人向けに、知っているとより『ポケモンGO(Pokémon GO)』を楽しめるかもしれない情報をご紹介しました。
今回は一歩先に踏み出して、通ぶることができるかもしれない、ポケモンの育成と密接な関係にある要素「種族値・性格・個体値・努力値」と、ポケモン育成時によく聞く「"厳選"とは何か」を、これまでのポケモンシリーズを通して紹介していきます。
ポケモンバトルに勝つために
ポケモンには表には出ないけれど、半ば公の存在になっている、隠しステータスが実装されています。そのステータスはポケモン毎に異なり、その数値の差異が各ポケモンの個性を表しています。
前述した4つの単語は、この隠しステータスと密接に関係しており、ポケモンバトルに勝つために強いポケモンを育てるには、疎かにできない要素です。
それでは、それぞれの単語は、ポケモンの強さにどのように関連しているのかを紹介していきます。
種族値とは
まずは、4つの隠しステータスの中で、一番簡単な「種族値」について紹介します。
種族値とは、ポケモンの種族毎に設定してある基礎ステータスです。
種族というのは、同じ名前のポケモンという意味です。ピカチュウならピカチュウのみで、ピカチュウの進化系のライチュウはピカチュウと同種族ではありません。
この基礎ステータスは、「HP・こうげき・ぼうぎょ・とくこう・とくぼう・すばやさ」の6つに分かれており、同種族のポケモンであれば全く同じ数値が設定されています。仮にピカチュウのHPの基礎ステータスが35であるなら、他のピカチュウも35と変化はありません。
強いポケモンは種族値も高い?
この種族値は、進化前よりも進化後のほうが高く、伝説級のポケモンは軒並み高い傾向にあるので、基本的に個体値が高いポケモンは、強いポケモンと置き換えても問題ありません。
ただし、所属値が低くても、特有のユニークなワザや、すばやさなどのステータスが特化しているポケモンもおり、その個性を活かす戦略をとれば、種族値の差をひっくり返すことは容易です。そのため、単純に種族値の高さだけでは、ポケモンの強さは計れません。
さて、説明してきたように種族値だけでは、同じポケモンに差異はないことになります。しかし、実際には同じレベルでもステータスが若干異なりますよね。その差異を生み出す要因の一つが、次に紹介する「性格」です。
性格とは
各ポケモンには「性格」が設定されており、その性格により成長しやすいステータスや、逆にしにくい(マイナスになる)ステータスが割り振られています。
これがポケモンの個性を決定づける要素その1です。
例えば、「ひかえめ」は"とくこう"のステータスが成長しやすくなりますが、逆に"こうげき"は成長し難くなります。"特殊ワザ"を主に使用し、"物理ワザ"を使わないポケモンにはぴったりの性格となります。※
※特殊ワザは"とくこう"、物理ワザは"こうげき"のステータスに依存しています。
性格とポケモンバトルの関係
このように、ポケモンの性格は、育成に大切な要素です。
他のトレーナーよりも強いポケモンを育てたいのであれば、そのポケモンと自分がとりたい戦略に合致した性格のポケモンをゲットすることが重要であり、対人戦で勝ちたいのあれば、妥協してはいけないスタートラインになります。
では、スタートラインに立った後は何をすればいいのでしょうか。
ただレベルを上げてワザを覚えさせるだけ?いいえ、違います。次は、性格による厳選なんて目じゃない「個体値」による厳選が始まります。
個体値とは
「個体値」とは、各ポケモンの6つのステータス毎に設定されている数値で、個性を決定づける要素その2です。
同じポケモンで、同じレベルでもステータスに差があるのは、前述した性格とこの個体値によるもので、そのポケモンの素質、才能にあたります。
個体値が高いとどうなる?
個体値が高ければ高いほど、レベルを上げた後のステータスがよく伸びます。
性格と違い、低いからと言ってステータスがマイナスにはなりませんが、基本的には高いほうが有利になるので、個体値が高いポケモンを厳選するのが、対人戦で勝ち抜くための第2弾になります。
個体値が低くても価値があることも
ただし例外もあります。
"すばやさ"が低いほうが威力が上がるワザ「ジャイロボール」など、逆にステータスが低いほうが有利に働く場合もあるので、全部が全部、高いほうが良いというわけではありません。
このように、性格と同じように、ポケモンにとらせたい戦略によって、個体値も厳選する必要があるんですね。
厳選することによって、性格・個体値共にベストなポケモンをゲットすることができました。
それではいよいよ、使わせたいワザを習得させよう……の前に、「努力値」という最後の個性付け要素があります。
努力値とは
「努力値」とは、戦闘やアイテムの使用によってステータスに加算されるポイントです。このポイントが一定値に達する度に、ステータスにボーナスがつきます。
性格と個体値は、自分の力ではどうにもすることができないので、ポケモンを乱獲したり、卵をとにかく孵化させて厳選するしか方法はありませんでしたが、努力値によるステータスの底上げは、トレーナー自身が実行できます。
この努力値を調整することで、性格と個体値の土台の上に立つ理想的なステータスのポケモンを作り上げることができるのです。
この一連の流れが、強いポケモンを育てるプロセスになります。
『ポケモンGO』との関連性
さて、肝心の『ポケモンGO』との関連性ですが、CPが同じポケモンでも、HPや与えるダメージが異なっていることが度々見受けられるので、各ポケモンには"個性"があるのでしょう。
性格は表記されておらず、努力値の要素があるならばドーピングアイテムやジムバトル以外のポケモンバトルがあるはず※です。そこで、残った個体値が『ポケモンGO』にも実装されていると推測できます。
もしも実装されているのであれば、ただCPが高いポケモンを育てるのに飽きた人は、この苦行に手を出してみるのも良いかもしれませんね。
※ポケモンとバトルをしたり、「インドメタシン」などのドーピングアイテムを与えることで努力値が加算されていきます。